金沢箔を貼った二俣和紙のアクセサリー=長町1丁目

金沢箔を貼った二俣和紙のアクセサリー=長町1丁目

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二俣和紙と金箔でアクセサリー 金沢・長町のデザイン会社

北國新聞(2019年11月19日)

 加賀二俣和紙に、金沢箔(はく)を貼った新素材のアクセサリーが完成した。市の金沢ブランド工芸品開発促進事業の補助を受け、和紙の立体的な「折り」や、金箔の輝きを生かしたピアスなどを商品化した。優れた素材として日本伝統の芸術や建築などを支える和紙と箔を、装いの形として国内外に提案し、金沢の希少伝統工芸の魅力を伝える。
 アクセサリーを手掛けたのはデザイン企画のエイチツーオー(長町1丁目)と、市内の和紙アクセサリー作家の北美貴さん。折り目を付けて装飾したり、丸や四角などの幾何学パーツに成形したりした加賀二俣和紙に金箔を貼り、樹脂で強度を持たせて仕上げた。
 二俣和紙と金箔の組み合わせについては、国産シェア99%を誇る金沢箔の「箔打ち紙」がすかれてきた二俣の歴史に着想を得たという。手すき和紙は繊維の凹凸があり、接着剤を吸い込んでしまうため通常は金箔を貼ることはできないが、箔を貼る下地の処理で試行錯誤を重ね、和紙と金属の風合いが融合した新素材にたどり着いた。
 完成したアクセサリーを東京の百貨店で試験販売したところ、和紙の素材感や金箔の輝きに加え、モダンなデザインや軽さなどが若い世代に好評だったという。来年2月に開催される北米最大規模の見本市「NY NOW」にも出展する。
 レースに金箔を施したアクセサリー「ゴールド・ノット」も手掛けるデザイナーの木和田里美さんは「金沢の伝統工芸を新しい形で、国内外に伝えたい」と話した。

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