講習会で技を磨く選手=金沢市の金沢勤労者プラザ体育館

講習会で技を磨く選手=金沢市の金沢勤労者プラザ体育館

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金沢で真剣勝負 来年10月、居合道の全国大会 武家文化残る地

北國新聞(2019年12月11日)

日本刀の真剣を使って競技する居合道の全国大会が2020年10月17日、金沢市で行われることが決まり、大会運営を主管する石川県剣道連盟の強化指定選手が、上位入賞を目指して鍛錬に励んでいる。金沢開催は1996(平成8)年以来で、地方都市開催は来年が最後となる。出場を目指す選手は、武家文化の残る金沢で繰り広げる真剣勝負に競技普及の願いを込めている。
 金沢市のいしかわ総合スポーツセンターでの開催が決まった第55回全日本居合道大会は、全日本剣道連盟が毎年秋に主催し、都道府県対抗で修練の成果を披露する。96年の第31回大会で石川は3位入賞の成績を挙げた。
 大会に備え7、8日、強化指定選手を含む県内の25人が、金沢市の金沢勤労者プラザ体育館で開かれた講習会に参加した。講師に迎えた全日本剣道連盟居合道範士八段の東(あずま)義信さん(71)=大分市=が、合理的な刃筋を繰り出すために必要な日本刀のつかの持ち方、握り方を実技指導した。全国大会出場選手は来春の県大会などで選抜される。
 講習に参加した教士七段の作田剛也さん(55)=小松居合道稽古会=によると、県内の居合道の選手登録者は剣道と掛け持ちしている人が多く、居合道に重きを置いて競技する人は限られる。作田さんは「真剣の扱いに神経を使うが、剣道のような打ち合いがないので女性にも受け入れられやすい」と話し、全国大会を機に競技に興味を持つ人が増えるように願う。
 運営に携わる人材面などを理由に金沢開催以降は大都市圏での開催となり、県剣道連盟の北野優副会長は「地方開催の締めくくりとして、出場選手をしっかりとバックアップしたい」と話した。

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