PRへ意気込む水仙娘の朝井さん(左)と先輩の埴さん=12月5日、JR福井駅

PRへ意気込む水仙娘の朝井さん(左)と先輩の埴さん=12月5日、JR福井駅

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水仙娘、今年で45代目 福井県、水仙まつりの華

福井新聞(2019年12月12日)

 第45回水仙まつり(越前海岸観光協会連合会、福井新聞社主催)は12月14日開幕し、福井県南越前町の「荒波フェスタ」を皮切りに来年1月にかけて越前町、福井市で順次、催しが行われる。1976年1月から続く本県の冬の一大イベント。これまでまつりを支えてきた先人の熱意を引き継ぎ、新たな感性で活気を吹き込む担い手たちを紹介する。

 「先輩たちの積み重ねのおかげです」―。水仙まつりを華やかに彩り、越前水仙のPRを担う「水仙娘」。今年、第45代を務める朝井さんは、代々バトンが受け継がれてきた歴史に敬意を表す。

 水仙娘は「ミスコン」の県内草分けとなった旧越前町のミス水仙コンテストが出発点。今でこそ福井を代表する冬の観光資源となった越前水仙だが、コンテストが始まった1970年代は農家の副業として栽培される花という見方が一般的だった。県外で宣伝しても、見向きもされない時期があった。

 第37代として8年前に活躍した埴さんも、東京への出向宣伝で「都会ではなじみがない花だ」と痛感した経験がある。開花していない束を手にしていると「野菜と勘違いされたりもした」という。

 しかし、甘く優しい水仙の香りをかいでもらうよう勧めると「関心を持ってもらえた」と埴さん。活動を通して水仙が好きになり、そんな魅力的な水仙が咲く福井のことも「人に勧められるほど好きになった」と振り返る。

 こうした歴史を踏まえ「私も水仙の魅力を多くの人に伝えたい」と朝井さんは意気込む。自ら水仙農家に栽培のこつや苦労を聞くなど、リアルな情報を仕入れてPR活動に生かそうと奮闘している。

 埴さんはそんな朝井さんをサポート。5、6日の東京での宣伝では、久しぶりにかすりの着物に袖を通し、共に福井の魅力をアピールした。「会場に会いに来てもらえるよう、笑顔で頑張ろう」と後輩にエールを送った。

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