富山市八尾地域中心部に伝わる曳山(ひきやま)囃子(ばやし)の寒稽古が22日、曳山を持つ6町内のトップを切って同市八尾町東町で始まり、坂の町に優雅な音色が響いた。
越中八尾曳山祭は約280年の歴史があり、6町が囃子を受け継いでいる。5月3日の本番では囃子方が曳山に乗り込み、多彩な調べを披露する。寒稽古は毎年1月下旬~2月上旬に各町ごとに行われる。
東町では本格的な全体練習の前に、かつて新人が軒下で練習したことにちなむ「軒(のき)稽古」を行う伝統がある。今年は若手育成を目的にベテランを交えて基本を確認する「軒軒(のきのき)稽古」を昨年に引き続き企画し、例年より早い稽古始めとした。
東町曳山保存会(新井弘会長)のメンバー約30人が東町公民館に集まった。太鼓のゆったりとしたリズムに合わせて、参加者は三味線と笛を奏でた。