「日本のベニス」と称される射水市新湊地域の内川沿いなどを舞台に、夢を追う高校生の姿を描く映画「#放生津カンタータ」の製作発表が23日、射水市役所であった。アイドルグループ、NGT48メンバーで県出身の中井りかさんは映画初出演に向け「富山の『キトキト感』を出したい。射水の良い所を描いていただき、富山出身として貢献する」と意気込みを語った。
映画は吉本興業製作で、高岡の鋳物産業をテーマとした映画「デンサン」(2017年)でメガホンを取った金森正晃さん(高岡市)が監督・脚本を務める。
射水市放生津町に住む高校3年生、古田那古は東京の音楽学校への進学が決まっているが、卒業間近に東京から転校してきた大伴そらとの出会いが運命を変えるという40~50分のオリジナルストーリーとなる。
NGT48研究生が主演を務め、古田役は三村妃乃さん、大伴役は古舘葵さんが担う。中井さんは合唱部顧問役となる。俳優の内浦純一さん(富山市出身)や池端忍さん(同)らも出演する。
撮影は2月中旬から3月まで内川周辺や学校など市内全域で行う。エキストラとして地元の高校生らを募り、希望者全員を採用する方針。
4月に沖縄県で開催される「沖縄国際映画祭」に出品し、県内の公共ホールなどを活用して上映会を開く。射水市と友好交流協力関係にある台湾・台北市士林区での公開や、海王丸パークで映画祭を開いて披露する計画もある。
中井さんは、射水市の思い出や印象を問われ「太閤山ランドのプールで溺れたことがある。カニがおいしいので、食べるシーンを作ってほしい」と笑顔で話した。
金森さんは「魅力を世界に発信したい。地域の皆さまと一緒に作って楽しめる映画にする」と語った。
製作には射水市、同市観光協会、射水商工会議所などが協力する。