空き家の収蔵品を使ったアートについて話し合う関係者=白山市内

空き家の収蔵品を使ったアートについて話し合う関係者=白山市内

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空き家アート 鶴来で収蔵品を活用

北國新聞(2020年3月27日)

 白山市鶴来地区の住民有志は8月、地区内の空き家に残された家具などを使ったアート作品の展示会を開く。同地区では、少子高齢化などにより住む人を失った家が増加傾向にあり、作品を通じて地域の課題について考えてもらうきっかけにしたい考えだ。デザイナーらが豊かな感性で「空き家アート」に仕上げ、会場となる獅子吼(ししく)高原を華やかに彩る。
 展示会を企画したのは、建築事務所を営む松村昌英さん(39)=小柳町=と、繊維製品会社専務の久光一貴さん(42)=鶴来本町4丁目。2人は地元鶴来の活性化につなげようと、2016年から年1、2回、工作体験や飲食ブースを並べたイベント「あおぞら教室」を開催している。
 松村さんによると、鶴来では年々空き家が増えており、手間が掛かるために収蔵品を処分できず、放置されるケースも目立つ。
 昨年9月にパーク獅子吼で開催したあおぞら教室「おついたちマーケット」では、こうした収蔵品の整理などにつなげたいと考え、ブースの一部で試験的に空き家アートの展示を実施。ドライフラワーを挿したすのこや、版画をプリントした古雑誌を貼り付けた古材など県内デザイナーが手掛けた独創的な作品が好評を得たことから、今年8月1、2日のマーケットで規模を拡大して本格的に実施することにした。

 現在、イベントに参加する空き家、空き倉庫の所有者と、アートを制作する学生、デザイナーらを募集しており、松村さんは「生まれ育った鶴来のまちなみに元気を与えたい」と話した。
 マーケットでは、空き家アートのほか、飲食、物販コーナー、ワークショップなども行われる。登山教室やパラグライダー体験などのイベントも予定する。

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