金沢市内を拠点とする現代邦楽ユニット「Kotoha(コトハ)」の3人は24日、石川県立音楽堂のロビーで演奏の動画撮影を行い、横笛、箏、ハープの織り成す優雅な音色を広げた。金沢市が芸術文化団体向けに創設した芸術文化振興緊急奨励金を活用した取り組みで、6月中にインターネットで動画を公開する。
コトハは、加賀友禅特使の横笛奏者藤舎眞衣(とうしゃまい)さん、箏奏者北村雅恋(がれん)さん、ハープ奏者上田智子さんの3人で構成する。奨励金は県音楽文化振興事業団の推薦を受けた。3人は新型コロナウイルスの影響で活動を自粛しており、そろっての演奏は今年初めてとなった。
3人はそれぞれ緑、黄、青のあでやかな加賀友禅に身を包み、上田さん作曲のオリジナル曲「加賀友禅」をはじめ、「アメイジング・グレイス」や「さくらさくら」「ふるさと」を演奏した。久しぶりの共演に緊張していた3人も、すぐに呼吸を合わせた。
11月には市内でコトハの結成5周年コンサートを企画している。藤舎さんは「演奏を直接お聞きいただくことができない今、画面を通して音楽をお届けし、またお目にかかれる日を待ちたい」と話した。