福井県越前市出身の絵本画家、いわさきちひろが作中に描いた花をテーマにした企画展「ちひろ花との語らい」が、同市天王町の「ちひろの生まれた家」記念館で開かれている。チューリップやアジサイなど、ちひろがめでた季節の花々と子どもたちを描いた14点が並ぶ。6月8日まで。
ちひろは種苗業を営む家庭に生まれた母・文江の影響で、花が好きになった。庭では数々の花を育てていたといわれ、作中にも約80種の花が登場する。
展示は質感や色の濃淡を忠実に再現する最新印刷技術「ピエゾグラフ」を用いた複製画を並べた。赤いチューリップの花びらの中に赤ちゃんが座っている愛らしい作品や、小さなスイートピーの花を見つめる少女の絵のほか、アンデルセン童話の親指姫と花の国の王子様を描いた作品などを紹介している。
開館時間は午前10時~午後4時。火曜休館。入館料は300円(高校生以下は無料)。