炎鵬を題材とした自作紙芝居の上演を心待ちにする水原さん=長坂3丁目

炎鵬を題材とした自作紙芝居の上演を心待ちにする水原さん=長坂3丁目

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長坂の88歳水原さん紙芝居手作り コロナ後の上演心待ち

北國新聞(2020年6月1日)

 紙芝居でふるさとの伝統文化や偉人の功績などを伝えている水原保さん(88)=長坂3丁目=は、市出身の幕内力士、炎鵬=本名・中村友哉(ゆうや)、金沢学院高・大OB、宮城野部屋=の手作り紙芝居を仕上げた。「炎鵬関の『小よく大を制す』相撲は子どもに勇気を与える」。水原さんは新型コロナウイルス禍(か)が落ち着いた後、地域の児童生徒に土俵を沸かす小兵の活躍ぶりを語り伝えていく。
 紙芝居は18枚組で、炎鵬の家族構成や生い立ち、土俵上での活躍をまとめた。高校3年時に出場した高校相撲金沢大会の個人戦・準々決勝で自身の体重の2倍となる相手を送り出した試合や、今年の大相撲初場所で場所後に引退した大関豪栄道を押し出した一番など、水原さんが特に胸を熱くした取組も紹介している。
 本紙や月刊北國アクタスの記事、炎鵬の母が手作りしている「炎鵬だより」などを参考に、画用紙と油性ペンで約2カ月かけて制作したという。
 県認定の「ほっと石川観光マイスター」でもある水原さんは2011年から、世界的仏教哲学者の鈴木大拙や台湾南部の水利事業に尽くした金沢出身の八田與(よ)一(いち)技師、白山麓に伝わる国重要無形民俗文化財「尾口のでくまわし」などの紙芝居を作り、学校や公民館などで上演してきた。
 郷土力士の紙芝居は、13年に穴水町出身の幕内力士、遠藤=金沢学院高OB、追手風部屋=を題材にした作品を制作し、今回が第2弾となる。
 水原さんは炎鵬の母校である大徳小を皮切りに上演会を開きたいと考えており、「炎鵬関は最初から強かったわけではなく、努力の結果だ。土俵での活躍は多くの子どもの希望になる」と話した。

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