展示されたでか山や大奉燈などを見て回る来場者=七尾市の和倉温泉お祭り会館

展示されたでか山や大奉燈などを見て回る来場者=七尾市の和倉温泉お祭り会館

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和倉温泉お祭り会館オープン 観光復活の呼び水に

北國新聞(2020年6月2日)

 七尾四大祭りの魅力を体感できる「和倉温泉お祭り会館」が1日オープンし、祭り関係者や地元住民らが新たな観光拠点の完成を喜んだ。今年は新型コロナウイルスの影響で四大祭りのうち、青柏祭(せいはくさい)、石崎奉燈祭(まつり)、能登島向田(こうだ)の火祭が中止。今週末から旅館やホテルは営業再開が本格化する予定で、同会館はコロナで打撃を受けた観光の復活の呼び水として期待される。
 お祭り会館は、新型コロナウイルスの影響でオープンが4月25日から延期となっていた。館内には青柏祭の山車(だし)「でか山」、石崎奉燈祭の大奉燈、お熊甲祭(くまかぶとまつり)の枠旗、能登島向田の火祭の大松明を写した垂れ幕が飾られている。
 祭りを疑似体験できる装置が好評で、青柏祭体験では高さ9・4メートル、幅16・2メートルの大型スクリーンに山車「でか山」が映し出され、ガイドの「わっしょい」の掛け声に合わせて綱を引くと、映像のでか山が動き出す。同市中島町河崎の会社役員、井田幸長さん(47)は「ずっしりと重量感があった。来年は本物のでか山を引いてみたい」と話した。
 オープンセレモニーでは不嶋豊和市長が「七尾の祭りの素晴らしさを伝え、本物を見るために2度、3度と訪れるようになってほしい」とあいさつした。杉木勉市議会議長、和倉温泉観光協会の田中道夫会長、ななお・なかのとDMOの濵暉元理事長が祝辞を述べた。
 コロナ感染対策として、職員は来場者を検温し、マスクの着用や手の消毒を呼び掛ける。混み合う場合には一時入場を制限する。祭りを疑似体験する際は器具を消毒し、来場者には使い捨てのビニール手袋を着けてもらう。
 加賀屋と「虹と海」、美湾荘は5日、多田屋は10日、のと楽は12日、あえの風や松乃碧(まつのみどり)、ホテル海望は7月1日に営業再開を予定している。和倉温泉旅館協同組合の谷﨑裕理事長は「7月末までには全ての旅館が再開すると思う。お祭り会館が観光の中心となって和倉に活気を取り戻していきたい」と意欲を語った。

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