水面の感触を確かめながら練習する松下選手=小松市の木場潟

水面の感触を確かめながら練習する松下選手=小松市の木場潟

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故郷の小松・木場潟 桃太郎「1年でさらに強く」

北國新聞(2020年6月10日)

 カヌースプリント男子K4東京五輪代表の松下桃太郎選手(32)=小松市出身、自衛隊=は9日、同市の木場潟で再開したナショナルチームの強化合宿に合流した。新型コロナウイルスの影響で五輪が1年延期され、強化日程もいったん白紙となったが、故郷で再始動したベテランは「まだ伸びしろがある。あと1年でさらに強くなる」と意欲的にトレーニングに取り組んだ。
 強化合宿は4月以来で「舟を水に浮かべた時の感覚はまだ取り戻せていない」状態という。感染症対策としてクルー4人がそろって乗り組んでの練習もできないが、時折、負荷を掛けながら練習をこなした。
 本来ならこの時期、五輪本番に向けた総仕上げとして海外で合宿、大会を転戦しているはずだったが、3月に渡ったハワイ合宿を同下旬で切り上げて帰国した。「まさに脱出した感じだった」と振り返る。木場潟ほとりのナショナルトレーニングセンター(NTC)も一時閉鎖され、自主練習が続いたが、「落ち込んだことはない。五輪がなくならなければ何でもいい」と、ずっと前向きだった。
 日本カヌー連盟の木村文浩スプリント強化委員長は、松下選手について「チームのリーダー格で、信頼できるエンジン。大きな推進力がある。あと1年、技術面を含めて伸びていける」と期待する。
 松下選手は7月いっぱい、木場潟で強化に励み、9月のワールドカップに出場を予定する。英国人コーチは渡英したままで合流は少なくとも7月だが、映像を送ってリモート指導を受ける。「五輪が今年だったら勝てなかった。むしろプラスになる」と、目標をしっかり見据えた。

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