草刈りに励む参加者=加賀市内

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加賀・山中温泉 玄関口の桜並木すっきり

北國新聞(2020年6月28日)

 加賀市山中温泉で桜の植樹に取り組む「300年緑の会」は27日、桜並木のある国道364号沿いで下草刈りなどの手入れに励んだ。20年以上前から少しずつ育ててきた桜並木は新型コロナウイルスの影響で除草作業を行えず、雑草に囲まれた状態だった。県境をまたぐ移動自粛が全面解除されたことを受け、20~80代の有志30人が集まり、宿泊客が戻り始めた湯治場の玄関口をすっきり整えた。
 桜の植樹は1994年、旅館のおかみでつくる「ぼたん会」が春の閑散期に法人客を呼び込むため、街の魅力づくりの一環として始めた。旧山中青年会議所の協力を得て活動を展開し、地元の親子に参加してもらうことでふるさと愛の醸成を図った。
 98年に300年緑の会に引き継がれ、累計で3千本以上の桜が植えられた。開花時期の異なる30種類以上の品種がそろい、10月から翌5月まで花を楽しめるようになると、維持管理に軸足を移し、マップや冊子を発行して名所をPR。今年3月には日本さくらの会から植栽、愛護に顕著な功績があったとして功労者の決定通知を受けた。
 ただ、この春以降は新型コロナの影響で思うような整備活動ができない状況が続いていた。感染症が収束しつつあるタイミングをとらえ、手入れ作業に参加を呼び掛けると、27日は会員以外にも山中温泉旅館協同組合、山中青年団、山中ロータリークラブのメンバーが集まった。参加者は草刈り機や鎌で除草したほか、病気にかかった枝の伐採や、幹に巻き付いたツタの除去も行った。
 長谷川清会長は「多くの皆さんに参加してもらい助かった。植える以上に維持していくのは難しい。孫の代まで美しい風景を残していきたい」と話した。

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