母鳥(右)とふ化した3羽のひな=3日午前9時半ごろ、富山市ファミリーパーク(同パーク提供)

母鳥(右)とふ化した3羽のひな=3日午前9時半ごろ、富山市ファミリーパーク(同パーク提供)

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ライチョウひな3羽誕生 富山市ファミリーパーク

北日本新聞(2020年7月4日)

 富山市ファミリーパークは3日、国の特別天然記念物で絶滅危惧種のニホンライチョウのひな3羽が母鳥の抱卵でふ化したと発表した。環境省の保護増殖事業で2015年から人工繁殖に取り組んでおり、抱卵でのふ化は2年連続。今年は成鳥になるまで母鳥が育てる育雛(いくすう)の成功を目指す。

 3日午前8時ごろ、繁殖室にある巣で3羽がふ化しているのが録画映像で確認された。いずれも体長約6・5センチで、性別は不明。母鳥の腹の下に隠れたり、出てきたりして元気に動き回っているという。

 同パークでは17年から毎年ひなが生まれており、今回の母鳥は毎回繁殖に関わっている。昨年自ら抱卵してひな8羽をかえしたものの、集めようとした際にくちばしで突くなどし、3羽を死なせた。残る5羽は人工飼育に切り替えられた。

 育雛の実現に向け、同パークは今年、繁殖室の環境を整えた。母鳥が攻撃せず落ち着けるよう、巣以外に身を隠せる場所を作ったほか、室温を例年より下げて生息地に近い10度にし、ひなが自ら母鳥の腹の下に入って温まるようにした。

 ふ化後2週間程度は体調を崩しやすい。村井仁志動物課長は「ひなを育てさせるという重要課題に向けて、注意深く様子を観察したい」と話した。

 環境省の事業には同パークを含む全国5施設が取り組んでおり、ひなの誕生は今年初めて。

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