一筆啓上賞の応募作品を確認するスタッフ=福井県坂井市一筆啓上日本一短い手紙の館

一筆啓上賞の応募作品を確認するスタッフ=福井県坂井市一筆啓上日本一短い手紙の館

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一筆啓上賞、応募ハイペース 福井県坂井市10月末まで募集

福井新聞(2020年8月7日)

 「笑顔」をテーマにした第28回日本一短い手紙一筆啓上賞の作品が、例年を大きく上回るペースで集まっている。新型コロナウイルス感染症を考慮し、テーマ発表を2カ月遅らせたにもかかわらず、8月5日現在で前年同時期より6割近く多い。コロナ禍の社会を暮らす中、笑顔の大切さをかみしめる作品が多く寄せられている。

 今年は4月10日だった作品の募集開始を6月3日に延期した。8月5日までの約2カ月で集まった作品数は4456点。「春夏秋冬(はるなつあきふゆ)」がテーマだった昨年は、同日までの4カ月で2799点、ここ何年かで最も応募数が多かった4年前のテーマ「ごめんなさい」の時でも3375点だった。

 夫や妻、父母や子どもなど家族へ宛てた作品が多い中、新型コロナに絡んだ内容も見受けられる。

 マスクで笑顔が見えないからとコロナの終息を願う89歳の女性。コロナ禍でも元気に生まれた命を喜ぶ祖父。好きな人の顔が上半分しか見られないと愛情表現する若い男性。コロナの影響で母の最期に立ち会えなかったと思われる60代女性の作品もあったという。

 丸岡文化財団の武曽素行事務局長は「コロナ禍の中、世の中を明るく元気にしたいという思いが作品から伝わる。全国の小中学校からの問い合わせも多い。暗くなりがちな世の中に、子どもたちの声を届けたいという学校の思いを感じる」と話している。

 応募開始が遅れたため、募集は当初予定より延ばして10月31日までとしている。〒910―0298、坂井市丸岡町 一筆啓上賞「笑顔」係へ。問い合わせは丸岡文化財団=電話0776(67)5100。

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