山車巡行を先導する奴や引き手の衣装が並ぶ展示=9月2日、福井県敦賀市のみなとつるが山車会館

山車巡行を先導する奴や引き手の衣装が並ぶ展示=9月2日、福井県敦賀市のみなとつるが山車会館

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敦賀まつり中止でも衣装見て熱気感じて 山車会館で展示

福井新聞(2020年9月3日)

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となった敦賀まつりの呼び物、山車(やま)巡行の衣装を集めた企画展が9月2日、福井県敦賀市のみなとつるが山車会館で始まった。巡行を先導する奴(やっこ)の着物や武将の豪華な陣羽織、山車の引き手の法被などが行列を模した形で並び、来館者にまつりの熱気を伝えている。30日まで。

 港町に秋の訪れを告げる敦賀まつりは、気比神宮の例大祭に合わせ例年9月上旬に開かれ、市内外から約15万人が見物に訪れる。新型コロナ禍でもまつりの雰囲気を味わってもらおうと、山車会館とつるがの山車保存会がまつりの時期に合わせて共同で企画し、巡行で実際に着る衣装を紹介している。

 引き手の法被は、御所(ごしょの)辻子(ずし)、金ケ辻子(かねがずし)、唐仁橋(とうじんばし)、東町(ひがしまち)、観世屋町(かんじやまち)、鵜飼ケ辻子(うかいがずし)の6基の山車ごとにデザインが異なっている。地元神社の社紋が大きく染め抜かれたものや、港町の町衆の心意気を表すように波の模様が力強く描かれたものなどが並ぶ。引き手が全員女性の鵜飼ケ辻子山車の法被は、赤を基調に車輪の模様が入り、華やかさでひときわ目を引く。

 山車会館の担当者は「巡行時は山車に目が行くが、衣装も当日しか見ることができないまつりの大切な一部。新型コロナ禍の中だからこそ、みんなで楽しみながら悪いものを払ったまつり本来の意味やパワーを感じてほしい」と話している。

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