OEKの演奏を支える客演指揮者三ツ橋さん、町田さん、安藤さんを交えたリハーサル=県立音楽堂

OEKの演奏を支える客演指揮者三ツ橋さん、町田さん、安藤さんを交えたリハーサル=県立音楽堂

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OEK きょうから定期演奏再開

北國新聞(2020年9月18日)

 オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)は18日から、定期公演の新シーズン(北國新聞社特別協力)をスタートする。定演の再開は約7カ月ぶり。コロナ禍により海外からの楽団員が来日できない中、初回公演には国内の著名な指揮者、コンサートマスター、ビオラ首席奏者らが「助っ人」として参加。「演奏の灯を消さず、石川の音楽文化を支えたい」と、演奏に熱を込めている。
 シーズン皮切りとなる第432回定期公演は、ベートーベンのピアノ協奏曲「皇帝」と、モーツァルトの交響曲第39番を金沢、大阪、名古屋で披露する。定期公演は昨シーズンの2月20日以来となる。
 一方、演奏会が再開した今も、指揮者や海外楽団員はビザが取得できず、来日できない状況が続く。今回はユベール・スダーンOEK首席客演指揮者に代わり三ツ橋敬子さんがタクトを振り、海外楽団員に代わりコンサートマスターはベルリン・フィルの町田琴和さん、ビオラの首席は紀尾井ホール室内管弦楽団の安藤裕子さんが務める。
 1カ月の休暇を取ってドイツから帰国した町田さんは「ネット配信ではなく、久しぶりに観客の前で演奏できることがうれしい」と話す。楽団員不足は「ピンチ」でも、客演奏者と演奏できる機会はオケにとって「チャンス」でもある。安藤さんは「演奏を続けていくことが使命だと思う。機会に感謝し少しでも期待に応えたい」と意気込んだ。
 17日は県立音楽堂でリハーサルが行われ、三ツ橋さんの指揮でピアノ奏者の北村朋幹さん、楽団員が音を合わせた。三ツ橋さんは「シーズン幕開けを前にした団員の思いに寄り添い、客席と分かち合いたい」と語った。公演は午後7時開演。
 指揮者の田中祐子さんが8月末でOEK指揮者を退任した。7月末までの任期を1カ月延長し、8月20日の賛助会員向けコンサートにも出演した。10月からパリに移り演奏活動する。

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