福井県越前市の越前焼作家、桝田屋光生(こうせい)さん(70)による陶芸教室の第21回作品展(福井新聞社後援)が、越前市ふるさとギャラリー叔羅(しくら)で開かれている。土とじっくり向き合い、表現の可能性を広げた作品約130点が並んでいる。11月8日まで。
桝田屋さんと教室に通う生徒12人が、新作の器や花器、つぼなどを並べた。鯖江市の女性は、深い青色を差し色にした温かみあるデザインの器を出展。越前市の男性は銅や鉄などで大胆に模様を付け、艶やかで迫力ある作品に仕上げた。
桝田屋さんは炎の調整が難しいという薪窯で焼いた14点を出展。窯内の灰が付着して複雑な緑色を生み出した陶板や、夜桜をほうふつとさせる模様が偶然できた赤紫色のつぼなどを並べた。桝田屋さんは「薪窯はコントロールが難しい分、自我が反映されない作品ができる。作るたびに発見があるのが面白い」と話していた。