横山操の生誕100年を記念した企画展に向けた準備作業=3日、燕市大曲

横山操の生誕100年を記念した企画展に向けた準備作業=3日、燕市大曲

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日本画の革命児 横山操 生誕100年展 燕市産業史料館

新潟日報(2020年12月4日)

 新潟県燕市出身の日本画家横山操が、今年で生誕100年を迎えたことを記念した企画展「はじまりの物語。時代を見つめた眼差し」(燕市教育委員会主催)が、同市の市産業史料館で始まった。工業的な風景を描いたり、ジャーナリズム的な視点を取り入れたりするなど日本画に革命を起こした横山。初期から最も脂が乗った時期までの作品15点を展示する。

 横山は1920(大正9)年、旧吉田町(現燕市)で生まれた。14歳で画家を目指して上京。徴兵、シベリア抑留を経て30歳で画家として本格的な活動を始め、73年に53歳で亡くなるまで精力的に創作を続けた。2000年に吉田町名誉町民になり、合併で燕市名誉市民となった。

 燕市は09年、横山のおいから初期の作品群39点の寄贈を受けた。企画展ではこのうち12点を展示する。横山が戦前、川端画学校(東京)に通った時代の「自画像(素描)」は、繊細なタッチだ。鏡を見て描いたのか、学ランのボタンの位置が左右が逆になっている。

 横山は1959年、東京都三鷹市にアトリエを新築し、過去と決別するため、作品の大半を焼却した。60年に制作した「送電源」は大胆なトリミングを駆使し、変電所の鉄塔や電線を黒をベースに油絵のように描いた。中央の赤い斜めの線が印象的だ。

 企画展を担当した市教委の松島悦子さん(46)は「ふるさとに残る貴重な初期作品群を中心に選んだ。横山操の画家としての始まりの時代を感じてほしい」と話している。

 来年1月11日まで。月曜、12月28日~1月4日休み。1月11日は月曜だが、開館する。大人400円。小中高生100円。期間中、燕市民は無料。

 問い合わせは市教委文化振興係、0256(63)7002。

詳細情報

リンク
「燕市産業史料館」HP http://tsubame-shiryoukan.jp/index.html
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