小浜湾で育まれひときわ輝きを増した若狭パール=12月23日、福井県おおい町犬見の間宮真珠養殖場

小浜湾で育まれひときわ輝きを増した若狭パール=12月23日、福井県おおい町犬見の間宮真珠養殖場

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若狭パール寒さに輝く おおいの業者、選別スタート

福井新聞(2020年12月24日)

 真珠「若狭パール」の選別作業が、福井県おおい町犬見の間宮真珠養殖場で始まっている。小浜湾の冬の寒さが磨きを掛けたキラキラとした輝きが特徴。熟練の作業員は「今年はきれいな仕上がりで、艶もいい」と太鼓判を押す。ピンセットを使い、集中して一粒一粒をより分けている。

 同社では5、6月ごろ、アコヤガイに真珠を形作る核を入れ、小浜湾で養殖してきた。12月14日から真珠の取り出しを始め、16日から選別作業に取り掛かっている。

 今年は約8万個を取り出す予定で、来年1月まで選別作業が続く。作業員が1日により分けるのは約3千~4千個。きれいに丸く育っているか、傷やしみがないかを基準に選別した後、さらに細かく見極める。

 核を中心に厚みのある真珠層に仕上がった一粒は、深い光沢をたたえてひときわ輝いて明るく、見比べると格下の粒は輝きがかすんでいるのが分かる。

 選別に約40年携わる店長の森下優子さん(60)によると、寒さが厳しくなることで輝きが一層増すという。「冬の海の寒さが照り(輝き)を出してくれる『化粧巻(けしょうまき)』という現象で、だからこの小浜湾で養殖している」と説明する。

 約40年使い続けている竹製のピンセットで、手慣れた手つきで1粒ずつテンポ良くより分ける。今年は7~8ミリのものが主力で、昨年よりも状態が良いという。上質な粒の中にも細かな傷があるものもあり、「こだわりだすときりがない」と苦笑した。

 同社では真珠をネックレスなどに加工して販売している。問い合わせは同社=電話0770(77)0432。

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