花の命を引き立てた秀作の数々に見入る来場者=金沢市のめいてつ・エムザ8階催事場

花の命を引き立てた秀作の数々に見入る来場者=金沢市のめいてつ・エムザ8階催事場

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雪中に凜と咲く 北國花展、前期19日まで

北國新聞(2021年1月19日)

 金沢市のめいてつ・エムザ8階催事場で開催中の第46回北國花展「伝統と現代」(北國新聞社主催、石川県いけ花文化協会協力)は18日、前期の3日目を迎えた。朝から断続的に雪が降る寒い日となったが、会場内では梅や水仙など厳寒期に咲く花々が凜とした輝きを放ち、来場者に命のぬくもりを届けた。
 前期展では、北國芸術賞受賞者大作と特別大作の計7点をはじめ、現代自由花、伝統様式花、レリーフ作の計55点が会場を彩っている。
 使える花材が限られる真冬の花展は、植物の生命力や色彩を際立たせる多様な演出が見どころとなる。銀色に着色した柳や真っ白に脱色された晒(さら)しミツマタを活用した現代自由花は、雪中に咲く花のけなげさが巧みに表現され、鑑賞者の心を捉えた。
 花以外の素材で旺盛な生命の営みを強調する手法もさまざまで、まだ花をつけていない梅の若木を伸びやかに生けた伝統様式花や、色鮮やかな柑橘(かんきつ)類をアクセントにした作品などが目を引いた。ふわふわとした芽が次々と顔を出す柳の枝を眺め、心を和ませる愛好者も見られた。
 前期は19日まで。20日は生け替えのため展示を休み、後期は21~24日に開かれる。入場料は700円(中学生以下は無料)。

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