3月3日の桃の節句に向け、福井県大野市木本の米菓製造業「吉村甘露堂」では、ひなあられ作りがピークを迎えている。ピンクや黄など"春色"のあられが次々と出来上がり、甘い香りとともに袋詰めされている。
地元産のもち米でついた餅を小さく裁断し焼き上げた後、機械で転がしながらクチナシや赤大根などで色づけ。しょうゆや黒糖も加え乾燥し、直径約1・5センチの小粒のあられに仕上げる。16日は女性従業員が、欠けたものを取り除くなどの選別作業を進めていた。
12月中旬から2カ月ほどで4万袋を製造し、県内スーパーなどへ出荷するという。社長は「健やかに育つようにとの願いを込め作っている。コロナ禍の中でも受け継がれる風習を楽しんで」と話していた。