奥能登の春の風物詩であるイサザ漁が1日、各地で解禁され、穴水町川島の小又川では県の採捕許可を受けた住民が「ほうちょう」と呼ばれる伝統の四つ手網で初物をすくい上げた。
ハゼ科のイサザ(スベリ)は体長5センチほどの半透明の魚で、水がぬるまる春先に川をさかのぼって産卵する。小又川では早朝から住民が桟橋に立ち、つり竿を使って網に追い込んだ。
50年以上漁に取り組む殿田富男さん(73)=同町大町=は、日没までに6匹を捕り「初日にしては少なかったが、今後増えていくのを楽しみに待ちたい」と話した。