文字が刻まれた出土品を紹介する展示会=新発田市のイクネスしばた

文字が刻まれた出土品を紹介する展示会=新発田市のイクネスしばた

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古代人も九九に苦戦? 発掘された文字展 イクネスしばた

新潟日報(2021年3月3日)

 新潟県の新発田市教育委員会は、市内の遺跡からの出土品に記された文字を紹介する「発掘された文字~地下に埋もれたメッセージ」展をイクネスしばたで開催している。古代から近世の木簡や土器に記された40点が並べられている。

 同教委は毎年のように出土品の展示などを行っているが、文字にスポットを当てた企画は初。「文字資料から当時の生活や文化の一端を垣間見ることができる」としている。

 県内でも4点しか見つかっていないという古代の七社遺跡(住田)から出土した「九九木簡」や、中世の仏教信仰を示す経巻や経石などを展示している。

 同教委埋蔵文化財係職員による展示解説会も2月20日に開催。九九木簡については、九九算の練習のため書かれたものだが、誤った後に正しい値を書いていることから「初学者が練習に使用し、練習後は割って廃棄したと思われる」と解説した。

 中世は仏教信仰が広がっていった時代とし、「妙法蓮華経」が写された経巻や、経石を紹介。近世は、新発田城跡からの出土品でたるのふたや荷札木簡などを取り上げ、「荷札木簡は年貢米を納めたときに付けた札で、近隣の村々から藩に納められたことが分かる」などと説明した。

 参加した同市金塚の男性(73)は「どんな立場の人が九九を練習したのか」など積極的に質問。終了後、「簡潔な説明で、身近な所のものとして受け止められた」と話していた。

 24日まで。展示解説会は6日と14日にも同所で開催される。無料。埋蔵文化財係に事前申し込みが必要。問い合わせは、0254(26)2163。

詳細情報

リンク
イクネスしばた https://www.ikunesu-shibata.jp/
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