20年ぶりに欄干が改修された極楽橋を渡る来園者=金沢城公園

20年ぶりに欄干が改修された極楽橋を渡る来園者=金沢城公園

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「極楽橋」輝き再び 金沢城公園、20年ぶりの改修完了 欄干に国産ヒノキ、御堂時代からの歴史つなぐ

北國新聞(2021年3月8日)

 金沢城公園の二の丸と本丸を結ぶ「極楽橋(ごくらくばし)」の欄干の改修工事が7日までに完了し、真新しい姿がお目見えした。改修は都市公園としてオープンする前年の2000(平成12)年度以来、20年ぶり。築城以前の金沢御堂(みどう)時代から架かっていたとされる歴史ある橋が輝きを取り戻し、来園した住民が橋上の景色を楽しんだ。
 極楽橋は弓なりに反った「太鼓橋」で、長さ13・54メートル、幅2・55メートル。空堀(からぼり)から約5メートルの高さの位置に架かっている。
 県金沢城・兼六園管理事務所によると、橋の名称は加賀一向一揆の拠点で、1546(天文15)年に創建された金沢御堂に由来する。言い伝えでは、参詣者が朝に念仏を唱えながら橋を渡り、日本海に沈む夕日を拝んで極楽往生を祈って帰ったという。
 金沢城公園は01年に開園した。角間に移転した金大の城内キャンパス跡地に整備され、極楽橋の欄干もその際に米国産のヒノキを用いて改修された。近年は老朽化で部材が抜け落ちるなどし、補修が繰り返されていた。
 今回の改修は昨年12月20日に始まった。国産のヒノキが使われ、通行止めだった橋は6日夕方から通れるようになった。
 欄干の改修に合わせ、重要文化財の三十間長屋に至る階段の舗装も補修された。管理事務所の藤村秀人所長は「通り心地が良くなったと思う。外堀の橋と比べると目立たない橋だが、多くの人にきれいになった姿を楽しんでもらいたい」と話した。

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