身近な遊びの歴史や世界のゲームなどを紹介する企画展「学ぶ、楽しむ、あそびの時間」が、越前市武生公会堂記念館で開かれている。遊び道具や関連する資料など約50点を紹介しているほか、実際に遊べるコーナーも設け、子どもも大人も楽しめる展示となっている。3月21日まで。
伝承遊びの研究でも知られ、遊びを通じて子どもたちの健やかな成長を願い続けた越前市出身の絵本作家、加古里子さんの思いを受け同館が企画。身近なようで実は知らないさまざまな遊びについて学んでもらおうと、同館の館蔵品を中心に展示している。
▽歴史の中の遊び▽世界の遊び▽越前市と遊び―の3部で構成され、歴史ゾーンでは、約4千年の歴史を持つ囲碁などを紹介。かつては王のたしなみとされたが、時代を経て身近な遊びに変化した、などと説明している。年季が入った明治時代の囲碁盤や、囲碁の逸話が記された1700年代の資料などもあり、歴史の深さが感じられる。
世界の遊びゾーンでは、各国の人形25点を展示。加古さんが描いた世界地図の上に、マトリョーシカや中国風の焼き物などを並べた。5カ国の遊びをまとめたパネル展では、出した指の数の奇数、偶数を当てるブラジルの遊びなどを紹介している。
越前市と遊びゾーンでは、加古さん作品の世界観がテーマとなった市武生中央公園内の「だるまちゃん広場」と、アル・プラザ武生内の「てんぐちゃん広場」について紹介。加古さんの絵本も展示している。
こまやお手玉、けん玉、だるま落としなど昔遊びを楽しめるコーナーもある。期間中、「公会堂クエスト」と銘打ち会場に展示している「洛中洛外図屏風(らくちゅうらくがいずびょうぶ)」の中から昔遊びを探すクイズも実施している。正解者には達成証が贈られる。
午前10時~午後6時開館。入館無料。