資料を前に今さんの思い出を語る良子さん(左)と沖縄県の担当者。中央は今さんの生前の写真=金沢市の石川県立歴史博物館

資料を前に今さんの思い出を語る良子さん(左)と沖縄県の担当者。中央は今さんの生前の写真=金沢市の石川県立歴史博物館

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今さん功績、沖縄で展示 歴博見学 首里城復興チームが意向

北國新聞(2021年3月19日)

 世界遺産首里城(那覇市)の「平成の復元」に携わった金沢の彫刻家、今(いま)英男さん(1937~2014)の業績を紹介する展示が沖縄で開かれる。18日、金沢市の石川県立歴史博物館で開催中の「今英男 首里城彫刻復元資料展」(北國新聞社後援)を視察した沖縄県の担当者が明らかにした。遺族の寄贈資料が2019年に焼失した正殿の「令和の復元」に役立てられ、機運盛り上げにも一役買う。
 沖縄県の首里城復興事業を総括する屋比久義(やびくただし)特命推進課長ら同県職員4人が金沢を訪れた。資料展の会場では、今さんの妻良子さん(74)=金沢市光が丘2丁目=が木彫制作に当たった今さんの様子などを説明。一行は、今さん方に遺されていた制作中の写真や木型、龍の下絵、工具などに見入った。
 国は22年の正殿復元着工、26年完成を目指しており、沖縄県が協力して準備を進めている。屋比久課長は写真や木型について「貴重な資料であり、寄贈に感激している。復元をスムーズに進める上で役に立つ」と述べた。
 近く沖縄で、玉城デニー知事と良子さん出席のもと寄贈のセレモニーを行う方向で調整中とし、「復元工事の着工までに沖縄で資料展を開きたい」とした。今さんの自宅でも首里城関連の資料を確認した。
 資料展は28日までで入場無料。終了後に資料は沖縄県に寄贈される。

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