三ノ滝の前で、竜宮淵を舞台にした民話の冊子を手にする赤坂さん(左)と森さん

三ノ滝の前で、竜宮淵を舞台にした民話の冊子を手にする赤坂さん(左)と森さん

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竜宮淵の景観アップ 小矢部・宮島峡

北日本新聞(2021年4月29日)

 小矢部市宮島地区の住民が、景勝地として名高い宮島峡の三ノ滝周辺の環境を整備し、間近で見られるようにした。三ノ滝を含む竜宮淵(りゅうぐうぶち)を舞台にした民話が書かれた冊子も置いた。ゴールデンウイークに訪れた観光客に、一帯の魅力をアピールしていきたい考えだ。

 宮島地区自治振興会によると、宮島峡の一ノ滝や二ノ滝に比べ、三ノ滝はあまり知られておらず、倒木やごみが多かったこともあり、観光客が来てもすぐに帰ることが多かったという。

 市の補助を受けた同振興会の事業として、森屋町内会が3月下旬~4月中旬に整備。倒木やごみを除去し、草を刈って砂利道を敷き、車で近づけるようにした。滝周辺のヨシやヤナギも刈り、水の流れを正面から眺められるようにした。

 三ノ滝を含む竜宮淵には、竜神がすみ、人々の命を守っているとの言い伝えがある。3月下旬、市民図書館が開館1周年を記念して竜宮淵を舞台にした冊子「おやべの民話」を発行した。冊子を贈られた宮島公民館の館長、赤坂久正さん(71)が、竜神を祭ったほこらの前に木箱を置き、冊子を入れた。訪れた人が気軽に読めるようにした。

 赤坂さんは「民話の世界を楽しんでほしい」、森屋町内会長の森茂樹さん(67)は「周辺の整備がさらに進むよう市に働き掛けていきたい」と話していた。

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