金沢市が金沢都ホテル跡地前に整備した緑地空間=同市此花町

金沢市が金沢都ホテル跡地前に整備した緑地空間=同市此花町

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旧都ホテル前に緑地空間 金沢市、草花で彩り 3年以上仮囲い「よっぽどいい」

北國新聞(2021年5月27日)

 〈跡地利用「しばらく先」と推測〉

 金沢駅前にある金沢都ホテル跡地前の歩道に26日、「緑地空間」が登場した。利用方針が決まっていない跡地は3年以上にわたって仮囲いで覆われており、市民から景観の改善を求める声が上がっていた。市は草花で彩りを添えようと、シラカシ3本とサツキを植栽し、「駅前のオアシス」として市民や観光客に癒やしを届ける。

 緑地空間は都ホテル跡地と金沢駅前中央交差点に面する歩道に設けられた。25日に幅10メートル、奥行き1メートル、高さ80センチの石積みの土台を設営。26日に造園業者が高さ3・5メートルのシラカシ3本と高さ40センチのサツキ20本を植えた。

 市によると、当初は仮囲いに絵を描くことを検討したが、市屋外広告物条例に抵触する可能性があり、仮囲いの前に樹木を植えるスペースを設けた。

 緑地空間が整備された26日、市内の70代女性は「無粋な仮囲いに比べれば、よっぽどいい」と笑顔を見せた。非常勤講師の60代男性は「植栽工事を行うということは、跡地利用に見通しが立つのはしばらく先ということだろう」と推測した。

 市は都ホテル跡地の利用の方向性が固まるまでは樹木を撤去しない方針。市緑と花の課の担当者は「まちなかに緑を増やすことで、市民や金沢を訪れた人を和ませたい」と話した。

  〈引き続き検討〉

 土地を所有する近鉄不動産(大阪市)の広報担当者は「駅前の一等地にふさわしい施設とする方針に変わりはない」と述べ、新型コロナの影響を考慮しながら跡地利用を引き続き検討する考えを示した。

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