サクランボの木の前でほほ笑む中島さん

サクランボの木の前でほほ笑む中島さん

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独学で即日完売の高級フルーツ栽培 大沢野の60代男性

北日本新聞(2021年6月8日)

 富山市南花園町(大沢野)の中島弘光さん(61)は、6年前からサクランボやシャインマスカットなど高級果実を栽培している。知人の休耕地を整備して畑を作り、独学で栽培法を学んだ。定年退職した昨年から安定した量が採れるようになり、農協の直売所では出荷した当日に完売になるほどの人気だ。中島さんは「さらに収穫量を増やしたい」と意気込んでいる。

 中島さんは会社勤めをしていた50歳ごろから定年後の生活を考えるようになり、自宅の庭でサクランボとブドウを育て始めた。6年ほど前、農家を辞めた知人から富山市八尾町中神通の畑を借り、2、3年かけて一人で果樹園を整備した。

 サクランボ畑の面積は200平方メートルと広くない。土地を有効活用する方法をインターネットで調べ、果樹の枝を横に張らせる栽培法「棚仕立て」を取り入れた。

 サクランボは実がなりにくく、他の果実より栽培が難しい。高温多湿の地域ではさらに育ちにくいため、県内では生産農家が少ない。中島さんは雨対策をしながら約5年かけて「佐藤錦」と「紅秀峰」の栽培に成功した。糖度は最高で20度、粒の大きさも500円玉ほどになるという。

 隣のブドウ畑では、人気のシャインマスカットをはじめ、巨峰や甘みの強い「竜宝」、赤色に熟す「クイーンニーナ」を植えている。

 今年の収穫量は過去最も多く、サクランボは20~30キロ(約70パック分)採れた。JAあおばの直売所「あおばの里みのり館」(富山市上大久保・大沢野)や、常連客に販売した。中島さんは「価格は高めだが、年々お客さんが増えている。おいしいと喜んでもらえるのがうれしい」と語る。

 今年のサクランボの予約は終了した。ブドウは8~9月に計100キロ(1200房)収穫する予定。問い合わせは中島さん、電話090(2037)1934。

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