幸若舞の調査結果などをまとめた研究紀要=福井県越前町織田文化歴史館

幸若舞の調査結果などをまとめた研究紀要=福井県越前町織田文化歴史館

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織田信長らが愛好した「幸若舞」研究紀要を発行 福井県越前町教委

福井新聞(2021年6月10日)

 福井県越前町教委は、同町織田文化歴史館研究紀要を発行した。同町朝日地区発祥とされる「幸若舞」に関する文書の調査結果を中心にまとめている。

 幸若舞は、室町中期から江戸初期に流行した芸能「曲舞(くせまい)」の一つ。現在の同町西田中出身の桃井(もものい)直詮(なおあき)が始めたとされ、織田信長ら戦国武将が愛好した。「人間50年、下天の内を比ぶれば、夢幻のごとくなり...」の歌詞で知られる「敦盛」などの演目がある。

 町教委は、直詮の流れをくむ敦賀幸若家に伝わった「桃井雄三家所蔵文書」が2018年に町に寄贈されたのを受け調査に着手。今も続けている。

 調査では、同文書にある幸若舞の歌謡集を現代語に置き換え「伏見常葉」「勧進帳」「和田酒盛」など20曲以上が収められていることを明らかにした。漢字仮名交じり文の表記が基本だが、格助詞などは片仮名が多い。紀要ではこうした研究成果を紹介している。

 同館は10月に開館20周年を記念した企画展を計画。桃井雄三家所蔵文書の調査結果を中心に展示する予定。研究紀要はA4判、98ページ。希望者は千円で購入できる。

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