多様なかな文字の表現が目を引く展示=6月11日、福井新聞社・プレス21

多様なかな文字の表現が目を引く展示=6月11日、福井新聞社・プレス21

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かな書道、奥深い世界 福井の書家・山本雅堂さんと千歳会の作品披露

福井新聞(2021年6月12日)

 福井市の書家・山本雅堂さんの卒寿を記念し、山本さんの創作活動の成果や、山本さんが指導する千歳会の作品を披露する書展(福井新聞社後援)が6月11日、福井新聞社・風の森ギャラリーとプレス21、エントランスホールで始まった。山本さんや会員の作品約70点を披露、かな書道の表現の豊かさを伝えている。13日まで。

 山本さんは、かな書道に力強さを取り入れて表現の幅を広げた書道家の田中塊堂さんとの出会いをきっかけに、書道の道に入った。中学や高校の教員を務める傍ら、70年間、書道に打ち込んできた。日展では、1957年の初入選以来、計35回入選を重ね、2019年には、旭日双光章を受章した。

 同会は、かな書道の研究グループで、山本さんの指導の下、1971年に設立された。県内各地の約50人の会員が月1度ほど作品を持ち寄って研修会を開き、研さんに励んでいる。

 今回は、山本さんの作品30点と会員の作品42点を展示。松がテーマの詩歌を力強い筆勢で書いた作品から、枕草子の冒頭部分をしなやかな曲線で書いたものまで、幅広い表現でかな書道の魅力を伝えている。

 会員作品には、万葉集をしたためた巻物や、詩を書いた短冊などを貼り付けたついたてなど、デザイン性の高い作品が目を引いている。

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