花を描いた屏風などが並ぶ会場で、照明の明るさを確認する学芸員ら=県水墨美術館

花を描いた屏風などが並ぶ会場で、照明の明るさを確認する学芸員ら=県水墨美術館

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雪佳の大作最終確認 県水墨美術館企画展

北日本新聞(2021年6月21日)

 明治期に図案家や画家として活躍した神坂雪佳(かみさかせっか)の画業を紹介する企画展「つながる琳派(りんぱ)スピリット 神坂雪佳」の開幕を控え、会場の県水墨美術館で20日、学芸員らが照明の最終チェックを行った。21日には開会式と招待者向けの内覧会がある。一般公開は22日から。

 会場には幅3メートルを超える大作「杜若(かきつばた)図(ず)屏風(びょうぶ)」をはじめ、愛らしい動物が登場する図案集など多彩なジャンルの79点が並ぶ。琳派を代表する絵師11人の絵画や工芸品も紹介し、江戸初期に花開いた美の潮流が脈々と受け継がれてきたことを伝える。

 20日は学芸員らが照明の当たる位置や明るさを入念に確認。屏風は、金地と花の色などのコントラストが鮮明に見えるよう光の当たり具合を調整した。

 展示作品の多くは細見美術館(京都市)から借り受けた。監修を務める同館の福井麻純主任学芸員は「雪佳の目指した芸術性とマルチな活動を感じていただける展示になった」と語った。

 企画展は8月1日まで。県水墨美術館と富山テレビ放送、北日本新聞社でつくる実行委員会と県主催。

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