新型コロナウイルス禍でキャンプへの関心が高まる中、富山県南砺市利賀村上百瀬の県利賀芸術公園内に、期間限定のキャンプ場「ＴＯＧＡ　ＡＲＴ　ＣＡＭＰＧＲＯＵＮＤ（トガ・アート・キャンプグラウンド）」がオープンした。県内の伝統工芸を取り入れた演出や利賀の味覚をふんだんに使った食事で「演劇の聖地」の新たな魅力を発信する。

　アウトドア製品販売会社「アルチザン９３３」（高岡市蓮花寺）が運営する。代表の木原彰夫さん（４３）＝高岡市出身、東京＝は２０１６年から利賀村に拠点を置く「劇団ＳＣＯＴ」のイベント運営に協力しており、芸術とアウトドアを楽しむことのできる場をつくろうと企画した。

　最大定員４人のキャンプサイト５区画と７人分の「ソロキャンプエリア」を整備。高岡漆器の技術を用いた照明や銅器着色メーカー、モメンタムファクトリー・Ｏｒｉｉ（高岡市長江）が手掛けたティッシュ箱を用意した。利賀のイワナや山菜をバーベキューで提供する。

　木原さんはアウトドアブランド「チャムス」に約１０年間勤務し、１５年に独立した。「自分の経験を地域に還元し、利賀の新しい魅力をつくりたい」と話す。

　営業は１１月上旬まで。問い合わせは同キャンプ場、電話０８０（５７９４）０９３３。