小矢部市西福町の市職員、高地匡樹さん(43)は数カ月に1度、市内外のイベントで「移動動物園」を開き、自宅で飼育するヘビやカエル、トカゲなどを紹介している。「ふとした時の鳴き声やしぐさに魅力を感じている」と言い、展示を通して生き物の生態や環境保護の大切さを伝えていきたい考えだ。
幼いころから生き物が好きだった高地さんは自宅で、は虫類と両生類を飼っている。自ら市内で採取したり、知人から譲り受けたりしたもので、アオダイショウやシマヘビ、ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエル、ニホントカゲなどその数は13種類に上る。
中でもお気に入りなのがヒキガエルだ。おしっこをした後にケージを動き回る様子や、お腹をすかせた時の鳴き声などが「面白い」という。
生き物の魅力を広く知ってもらおうと、4年前から「タカチ動物園」と銘打ち、イベントに合わせて展示するようになった。自身も"飼育員"として、カエルをイメージした緑色のつなぎを着て説明している。
かつて、身近な生き物だったトノサマガエルが県内で絶滅の危機にさらされていることを知り、捕まえて楽しむだけでなく、生息環境を守ることの大切さを痛感した。
8月15日に立山山麓家族旅行村(富山市)、9月18日に小矢部市民交流プラザで生き物講座を開く。高地さんは「は虫類と両生類の見た目を気持ち悪く感じるかもしれないが、さまざまな環境に適応していることを知ってほしい」と話す。