温かい雰囲気のカフェを運営する浅野さん(右)と片岡さん

温かい雰囲気のカフェを運営する浅野さん(右)と片岡さん

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看護師・介護士がカフェ 砺波の患者と住民交流施設

北日本新聞(2021年7月29日)

 住み慣れた地域で最期まで過ごせる場所として、砺波市太田に昨年11月オープンした「ものがたりの街」で、現役の看護師と介護士が運営するカフェ「ものがたり倶楽部(くらぶ)ハウス」が人気を集めている。敷地内の菜園で収穫した野菜を使った料理を楽しむとともに、健康相談に乗ってもらえる。サークル活動などの場としても利用でき、地域交流の拠点化を目指す。

 ものがたりの街は、砺波市内で訪問診療などに取り組む一般社団法人「ものがたりの街」(佐藤伸彦代表理事)が運営する。診療所や終末期患者らの住宅、カフェなど計7棟がある。

 ものがたり倶楽部ハウスは、同市の医療法人社団ナラティブホームの看護師、浅野静子さん、江守成子さん、高沢民起子さんと、介護士の片岡みどりさんの4人が切り盛りする。食品衛生責任者の資格を取り、診療や介護の傍ら、2人ずつ店頭に立つ。

 隣接する約3千平方メートルの菜園では、同法人のスタッフらが20種類ほどの野菜を育てており、新鮮なナスやズッキーニを使った「野菜いっぱいビーフカレー」が看板商品。患者からレシピを教わった「自家製ジンジャーエール」や、ワッフルなどのスイーツも提供する。外来患者や入居者、地域住民らの利用が多く、食事や介護などに関する相談にも応じている。

 営業は月~土曜の午前10時~午後4時半。40年以上看護師として働く浅野さん(63)は「接客の経験はなかったが、お客さんとの会話が楽しい。幅広い世代が気軽に立ち寄れる場所にしたい」と話している。

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