〈沖縄・京都、映画祭に出品へ〉
津幡町は今秋、吉本興業と連携し、地元の魅力を盛り込んだ短編映画を撮影する。お笑いタレントや女優をはじめ、公募する町民も出演し、町内の豊かな自然や名所をロケ地とする計画だ。作品は来年度に沖縄と京都で開催される予定の国際映画祭での上映を想定し、全国の映画ファンに津幡を発信する。
町と吉本興業は2018年3月に包括連携協定を結び、笑いによる地域活性化に取り組んでいる。これまでに町広報特使の月亭方正さんによる落語や、町民参加型の吉本新喜劇、石川県住みます芸人の「ぶんぶんボウル」が登場する歌合戦などを催してきた。
町は7月、映画に興味のある町民や、ぶんぶんボウル、同じく住みます芸人の月亭方気さん、町職員らによる実行委員会を発足させた。金沢市の映像ディレクター嬉野(うれしの)智裕さん(46)が監督を務め、現在は脚本の制作を進めている。新潟で地域を発信する映画制作に携わった経験のある嬉野さんは「津幡は古き良き日本の風景がある。ファンタジーで、ほっこりするような内容にしたい」と話した。
〈9月19日に町民オーディション〉
町は9月10日まで、出演を希望する町民を募集する。同19日に町役場でオーディションを行い、俳優との共演やエキストラ出演をしてもらう。
撮影日は数日間を予定し、真言宗倶利迦羅不動寺などがロケ地の候補となっている。映画は60分以内を想定している。映画制作は町大河ドラマ誘致推進事業の一環で行う。
例年4月に沖縄国際映画祭、10月に京都国際映画祭が実施されており、それぞれ来年度の開催時に短編映画を出品する。町の担当者は「津幡の魅力を満載にした映画とし、多くの人に見て楽しんでもらいたい」と話した。