〈奥能登芸術祭、4日開幕〉
珠洲市で4日開幕の奥能登国際芸術祭2020+(北國新聞社特別協力)に合わせて開館するスズ・シアター・ミュージアム「光の方舟(はこぶね)」の内覧会は1日、同市大谷町の同所で開かれた。珠洲に暮らす人たちが使ってきた民具や生活用品を収集、保存する「珠洲の大蔵ざらえ」プロジェクトの集大成として、懐かしい道具を素材にした現代アートが姿を現した。
旧西部小体育館を改修して開設される同ミュージアムは、2017年に続く第2回となる芸術祭の目玉展示会場となる。
祭りの「ヨバレ」で使われた御膳、わらを編む農機具、漁網など、人口の流出や高齢世帯の増加で、引き継ぐ者がおらずに廃棄寸前だった品々約1500点を集め、8組のアーティストが現代アートを仕立てた。見学者は「これ家にあった物や」「子どもの頃が懐かしい」と感慨を深めた。
奥能登国際芸術祭は4日~10月24日、珠洲市内全域で53組の芸術家の作品を展示する。新型コロナの影響で12日まで、屋内展示作品など25会場は公開を休止する。9月23日を除く毎週木曜日を休館日とする。
観賞パスポートは9月末まで前売り価格の一般2500円で珠洲市内の道の駅や郵便局、各種プレイガイドなどで販売する。感染症防止のため、観賞するには検温スポットに立ち寄る必要がある。