奥能登国際芸術祭2020+(プラス)は3連休最終日の20日、市内外から大勢の鑑賞客が各会場を訪れ、現代アートが彩る秋に親しんだ。
現在公開中の屋外展示会場では、県外ナンバーの車も見られ、作品の前で記念写真を撮影する家族連れらでにぎわった。
30日まで公開休止中の会場では、運営スタッフらが10月以降の展示開始に備えた。金沢美大アートプロジェクトチーム「スズプロ」が手掛けた作品の会場となっている旧八木家では、山野之義金沢市長が泉谷満寿裕市長の案内で視察に訪れ、制作に当たった学生らを激励した。
スズプロは、前回2017年に制作した奥能登曼荼羅(まんだら)など4作品の補修などに当たったほか、新作として「いのりを漕(こ)ぐ」を発表する。新作は客間に能登ヒバ材を持ち込み、波と手のひらをモチーフに全面に彫刻を施した大作で、学生らがチェーンソーやノミでひたすら木を彫り込んだ。
小田陽菜乃さん(彫刻科4年)は「体力面できつかったが、彫り始めると手が止まらなくなるような感覚だった」と振り返った。
〈あすからバスツアー〉
能登すずなり(珠洲市)は、開催中の奥能登国際芸術祭2020+に合わせたバスツアー「今見れる作品を楽しもうツアー」を実施する。スズ・シアター・ミュージアムのほか、屋外展示会場をガイド付きで巡る道の駅すずなり発着の日帰り旅行で、22、24、25、26日に予定する。
運休中の鑑賞バス「すずアートバス」の代替となる。昼食として「スズ弁」が付き1人5千円、鑑賞パスポートを持参すると800円を割り引く。出発2日前までに予約が必要で定員20人、最少12人で催行する。問い合わせは能登すずなり=0768(82)4688、info@notohantou.jp=まで。