自宅の工房で箸置きを制作する文絵さん

自宅の工房で箸置きを制作する文絵さん

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入善の魅力 箸置きに 地域おこし隊 文絵さん

北日本新聞(2021年9月21日)

 入善町地域おこし協力隊で陶芸家の文絵さん(38)は、同町の食材や花などをモチーフにした箸置きを作った。20日から、JAみな穂あいさい広場(同町入膳)に設置されたカプセル玩具販売機「ガチャ」で買うことができる。新型コロナウイルスの影響で外食が制限され、自宅での飲食が中心になっていることから、文絵さんは「『おうち時間』に彩りを添えてもらえれば」と話す。

 福岡県出身の文絵さんは、京都などで作陶に励んできた。協力隊として着任して半年たち、入善の食の豊かさやおいしさ、自然の美しさを感じている。住民と交流し、町民の優しさに触れたという。入善の魅力を発信し、町民への感謝の気持ちを伝えようと箸置き作りを決めた。

 箸置きは入善乙女キクザクラやカキ、チューリップなど十数種類あり、彩り豊か。枝豆やホタルイカの箸置きは「お酒のあてから着想を得た」と笑う。金属系の釉薬(ゆうやく)でメタル調の質感を出したものもある。白っぽくざらっとした手触りが特徴の土を用いた。ガチャは1回500円。毎月20日に販売機の中身を補充し、当面の間続ける。

 町内の飲食店や料亭でも自作の器を展示販売する予定。今月29日から10月5日までには、東京で文絵さんら女性作家11人による展覧会を開くなど幅広く活動する。文絵さんは「入善に拠点を移してから創作意欲が増してきた。今後も自分ならではのわくわくするものを手掛けていきたい」と話している。

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