1日からの公開に向けて設置された砂浜にスタンプを押す作品=珠洲市の鉢ケ崎海岸

1日からの公開に向けて設置された砂浜にスタンプを押す作品=珠洲市の鉢ケ崎海岸

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奥能登国際芸術祭が1日、第2の開幕

北國新聞(2021年10月1日)

 珠洲市で開催中の奥能登国際芸術祭2020+(プラス)(北國新聞社特別協力)は1日から、53組の芸術家の作品を全面公開する。新型コロナの影響で、屋内展示作品などの公開を制限していたが、石川県内のまん延防止等重点措置が解除されるのに合わせ、全ての作品が鑑賞できるようになる。30日、各会場の点検に当たった運営スタッフは「心行くまで作品を見てほしい」と、第2の開幕へ準備を整えた。

 鉢ケ崎海岸では、公開が制限されていた作品の一つ、フェルナンド・フォグリノ氏(ウルグアイ)の「わたしたちの乗り物」が設置された。完成していたが、雨で部品が脱落したため、いったん保管場所へ移し、市内の建具職人が補強を施した。

 手押し車のような構造で、鑑賞者が海岸で作品を動かすと砂の上にスタンプが押される。公開に向けて浜の清掃を続けた設営スタッフは「力作をようやく見てもらえる」と最終調整に当たった。

 9月4日に開幕した芸術祭は、同30日まで12会場の公開を休止した中でも既に鑑賞客1万人を超えている。実行委員長を務める泉谷満寿裕市長は「全面公開にこぎ着けて本当によかった」と話した。

 1日以降、作品鑑賞の前に立ち寄る必要がある検温スポットが、さいはてのキャバレー、スズ・シアター・ミュージアム「光の方舟(はこぶね)」、旧鵜飼駅、道の駅すずなりの4カ所となる。

  〈視察の米総領事「クール」 涼しくて、かっこいい〉

 在大阪・神戸米国総領事館のリチャード・メイ総領事は30日、奥能登国際芸術祭2020+を視察した。メイ総領事は「珠洲市は涼しい。英語で涼しいを意味する『cool』(クール)は『かっこいい』の意味もある。芸術祭はクールだ」と語った。

 昨年9月に大阪・神戸に着任したメイ総領事が珠洲を訪れるのは初めてで、芸術祭に参画するアートフロント・ギャラリー(東京)が招いた。アリシア・エドワーズ広報担当領事・関西アメリカンセンター館長が同行した。

 過去に3度日本に赴任した経験があるメイ総領事は東京在勤時は文化担当官を務めており、「国際理解には文化・芸術分野の交流はとても大事だ」と語った。

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