商品化したオバマブルーの皿を手にする竹田さん=3月4日、福井県小浜市川崎1丁目の若狭フィッシャーマンズ・ワーフ

商品化したオバマブルーの皿を手にする竹田さん=3月4日、福井県小浜市川崎1丁目の若狭フィッシャーマンズ・ワーフ

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すべて小浜素材のガラス「オバマブルー」商品化 地元工芸作家の竹田恵子さん、3年がかり

福井新聞(2022年3月7日)

 福井県小浜市のガラス工芸作家、竹田恵子さんが小浜の砂、小浜よっぱらいサバの骨など地元材料にこだわり開発に取り組んできたオリジナルガラス「OBAMA blue(オバマブルー)」を商品化し、販売を始める。小浜の海の色を表現した緑がかった深みのあるブルーが特徴。3月5、6の両日、市内で販売会を開く。

 竹田さんは工房に近い同市甲ケ崎で、若狭かきの貝殻の廃棄に苦労していることを知り、地元の素材を主原料にしたガラス作りができないか2019年から取り組んできた。

 ガラス成分の多くを占める砂は、市内2カ所の海岸で採取しブレンド。石灰の材料としては、小浜よっぱらいサバの骨と若狭かきの殻を活用している。

 こだわったのはガラスの色。小浜の海をイメージした緑がかった青を地元の素材だけで出せないものか―。炉を購入し、素材の配合を変えながら狙った色になるよう何度も焼き上げ試行錯誤する日々が続いた。「イメージしている色と商品としての品質がようやく安定し、3年がかりで販売にこぎ着けた」(竹田さん)。

 オバマブルーについて「完成ではなくここからがスタート。今後も狙った色合いが出るようさらに研究を続け、他の地元素材も使えないか追求したい」と話す。あくなき追求心はオバマブルーと透明なガラスを融合した新たな商品も生み出し、美しさに磨きをかけている。

 販売会は同市の若狭フィッシャーマンズ・ワーフで午前9時から午後5時まで開く。各種皿やグラス、小鉢など約100点を販売する。価格は300円~1万円。

 6日以降は、竹田さんのガラス工房KEiS庵(同市福谷)のほか、県内の道の駅を含め国内外での販売も目指す。

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