加賀市片山津温泉の守護寺、真言宗愛染寺(あいぜんじ)の境内に、人気漫画に登場するひみつ道具を連想させるようなモニュメントが設置された。観光客らが写真撮影を楽しめる温泉地の新たな名所にしようと、竹内秀岳住職(61)が企画した。
モニュメントは、縁結びの仏様として同寺がまつる愛染明王にちなみ、「どこでも幸せドア」と命名。高さ2・2メートル、幅0・8メートルで、アルミ製の枠をピンク色に塗装した。
ドアをくぐった先には展望台が設けられ、白山の御前峰を正面に望むことができる。モニュメントの近くにあるソメイヨシノが見頃を迎えており、晴れた日にはピンク色のモニュメントと桜、青空、残雪をたたえた白山の鮮やかなコントラストが目を引く眺望点となっている。
愛染寺は2002年に護摩堂、09年に永代供養納骨堂「無憂(むう)」、昨年5月にハート形の山門「猪目(いのめ)門」を建立した。寺の魅力を高めて参拝客を呼び込み、温泉街の活性化にもつなげる取り組みで、モニュメント整備もその一環となる。