昨年12月に行われたツアーの実証実験。商品化されたツアーでも中川教授から年縞についてじっくり教わることができる=福井県若狭町の水月湖(県観光連盟提供)

昨年12月に行われたツアーの実証実験。商品化されたツアーでも中川教授から年縞についてじっくり教わることができる=福井県若狭町の水月湖(県観光連盟提供)

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三方五湖ツアー満喫を ガイド付き3種類、へしこ蔵見学を商品化 福井県観光連盟

福井新聞(2022年4月27日)

 北陸新幹線敦賀開業を控え福井県観光連盟がこのほど、美浜、若狭両町にまたがる三方五湖エリアの自然や文化を満喫する3種類のガイドツアーとへしこ蔵見学を商品化した。年縞(ねんこう)研究の第一人者、中川毅・立命館大教授から2日間つきっきりで年縞について教わる特別ツアーなどを用意。売上金の一部は三方五湖の自然保護活動費に充てられる仕組みで、担当者は「持続可能な地域づくりとにぎわい創出の両輪を目指す」と話している。

 同連盟の企画は環境省が公募した滞在型ツアー推進事業に採択され、昨年11~12月に商品化に向けた実証実験を行った。その後、三方五湖周辺の民宿の女将や梅農家らに「おもてなしさん」になってもらったり、誰でも年縞について簡単に紹介できるリーフレットを新たに作ったりし、ツアー客の受け入れ態勢を整えた。3月下旬に商品化した。

 目玉は中川教授と巡る年縞ガイドツアーで、知的好奇心の高い富裕層らがターゲット。1泊2日で県年縞博物館やレインボーライン山頂公園などを回り、水月湖年縞がなぜ7万年分残ったのかを三方五湖周辺の地形の成り立ちからひもといたり、世界標準の「年代のものさし」となった理由を学んだりできる。年1回、11~12月に開催予定。

 このほか、電動キックボードに乗って湖畔を巡り、新たに製作した「三方五湖セルフガイドマップ」を片手に散策したり、おもてなしさんと交流したりするツアー、カヤックで湖上からの景色を楽しみながら地元ガイドに年縞や伝統漁法などの説明を聞く体験ツアーを用意した。いずれも若者向けで2時間程度。

 へしこ蔵見学は美浜町日向の民宿女将グループ「女将の会」のメンバーから製造工程の説明を受け、へしこの刺し身を試食する。

 3種類のツアーの売上金の8%は環境保全活動、2%は自然再生に向けた活動に取り組む三方五湖自然再生協議会に寄付される。同連盟の担当者は「お年寄りから若い人まで、世界に誇る年縞に興味を持ってもらえるはず。ぜひ参加してみて」と話していた。

 料金は特別ツアーが5万円から、キックボードとカヤックは各7千円、へしこ蔵見学は1500円。専用サイト(「三方五湖ツアーズ」で検索)から申し込める。問い合わせは同連盟=電話0776(23)3677。

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