金沢の春の風物詩「あぶりもち神事」は15日、金沢市野町2丁目の神明宮で3日間の日程で始まり、境内は無病息災や災難よけなどの御利益があるとされる餅を買い求める参拝者で朝からにぎわった。
餅はおはらいに使う「御幣(ごへい)」の形を模して串に刺され、屋内に飾ってお守りとする「家守(いえまもり)」と、甘辛いみそだれをかけた食用の2種類が用意された。初日はあぶりもちの神前奉納式が執り行われ、加藤明代(あきしろ)禰宜(ねぎ)ら神職が餅をつき、形を整えて神前に供えた。
神事は藩政期から300年以上続くとされ、毎年春と秋の例大祭に合わせて行われている。感染症対策のため、食用の餅は持ち帰りのみ提供する。