福井県大野市の杉本蓮生(れんしょう)さんが描いた洋画の個展が、同市内のギャラリーなど2カ所で開かれている。繊細で写実的な油絵が、訪れる人を魅了している。
杉本さんは、出稼ぎ先の愛知県で見たテレビ放送で、同市宝慶寺で活動する洋画家を知り創作を志した。大野にUターンし農業で生計を立てる傍ら、自宅の離れに設けたアトリエで2012年まで約40年にわたり自然の風景を題材に油絵を描き続けた。日本画の極細筆を使う繊細な作品を生み出し、世界各地の美術展に出品し、多数の入賞歴がある。
同市元町のギャラリーCOCONOアートプレイスでは、6月26日まで油絵18点を展示。100号のキャンバスに初めて取り組んだという「華」は、青色を背景に鮮やかな赤色のボケの花が描かれ、花びらの厚みまでが感じられる細やかな筆致が目を引く。大人300円(中学生以下無料)、月曜休館。
また同市明倫町の福井銀行大野支店では今月30日まで、7点の油絵を展示している。
杉本さんは「遠くからも近くからもじっくり見て、作品に引き込まれてほしい」としている