素材の魅力を生かした作品が並ぶ国際丹南アートフェスティバル=7月25日、福井県越前市武生中央公園のまさかりどんの館

素材の魅力を生かした作品が並ぶ国際丹南アートフェスティバル=7月25日、福井県越前市武生中央公園のまさかりどんの館

福井県 鯖江・武生・越前海岸 その他

「国際丹南アートフェスティバル」紙や鉄で独創美 越前市で7月31日まで

福井新聞(2022年7月26日)

 紙や鉄など福井県丹南地域の伝統産業素材を使う第29回国際丹南アートフェスティバル2022(福井新聞社後援)が、越前市武生中央公園の屋内催事場「まさかりどんの館」で開かれている。国内外の現代美術作家54人が、素材の魅力を生かした造形、絵画など約100点を披露している。31日まで。

 戦後、県内の前衛美術をけん引した故土岡秀太郎氏の精神を受け継ぎ、1993年に同展が始まった。現代美術作家の八田さんが総監督を務める。今回は県内の8人をはじめ国内から36人、韓国を中心に海外から18人が参加した。

 広島県の女性の作品は、コウゾや和紙で作ったひょうたん形の1メートル前後の造形が並ぶ。底に入れた重りを加減しやや斜めに立たせることで、重力を無視しているような不思議な印象を与えている。

 池田町の男性の木工作品は、細長い「P」形に削った木片を、知恵の輪のように組み合わせている。奈良県の女性は高さ2メートル余りある大作を出品。布や色紙、ボタン、ぬいぐるみなど無数の素材を組み合わせ、さながら巨大なおもちゃ箱がひっくり返り、極彩色の中身が飛び出たような迫力がある。

 会場では同時に第29回ヤング現代アート展も開催されており、丹南地域の高校生による12点が並んでいる。入場無料。午前10時~午後5時(最終日は同3時まで)。

えきねっと びゅう国内ツアー

鯖江・武生・越前海岸 ニュース