中華鍋を振るう柴田さん(右)

中華鍋を振るう柴田さん(右)

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父が掲げた「のれん」再び 立山の中華「大三元」、常連客に励まされ決意

北日本新聞(2022年11月10日)

 4月下旬に半世紀以上の歴史に幕を下ろした立山町草野の中華レストラン「大三元」が今月、リニューアルオープンした。店主の柴田博之さん(57)が町の飲食店の仲間や常連客に背中を押され、再スタートを決断した。平日昼のみの営業でメニューも減らしたが、柴田さんは「再び地域に愛される店にしたい」と意気込む。

 大三元は1965年に立山町中心部で創業。70年ごろに現在地に移転し、町民らの胃袋を支えてきた。昨年、創業者で柴田さんの父、和弘さんが亡くなった。建物が老朽化して大規模な修繕が必要な時期にも差しかかり、4月にのれんを下ろした。

 ただ、町の飲食店仲間や常連客から惜しむ声や励ましの声が相次いだ。柴田さんは「父が残した店と味をもう一度守っていこう」と、今月7日に再スタートを切った。

 待ち時間短縮などのためメニューの数は減らしたが、看板メニューで澄んだスープが特徴のラーメンは健在だ。チャーハンや天津飯、唐揚げ、ギョウザといった定番も引き続き提供する。店の内外装は新しくなり、券売機を導入した。

 家族と切り盛りする柴田さんに客から「待っていた」「良かった」などと声がかかると言う。「皆さんの応援で再出発できた。地域のにぎわいに貢献し、愛される店になるように体が続く限りやっていきたい」と話した。

 当面の営業時間は平日午前11時~午後2時。テイクアウトにも応じる。問い合わせは電話、076(463)5318。

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