和紙を使って本物そっくりに作った「盆栽」の作品展が、福井県越前市の卯立の工芸館で開かれている。葉の葉脈や幹の質感まで細かく表現され、精巧な仕上がりが訪れた人を驚かせている。来年2月20日まで。
福井市宝永1丁目の理容業、玉村一美さんが約30年前、店舗に飾ろうと制作を始め、独学でリアルさを追求してきた。モミジやカエデ、ウメ、サクラなど大小約60点を展示している。
「いつも本物にできるだけ近づけたいと思って作っている」と玉村さん。葉は和紙自体の色を生かし、厚みの違うものを針金の軸に貼り合わせて丸みを付ける。幹は水に浸して細かくちぎった和紙を少しずつ重ねてごつごつした表面の雰囲気を表現している。
玉村さんによるミニ盆栽ワークショップでは、12月18日に紅白梅、1月15日にふきのとうの作り方を教える。ともに午前10時から。各回先着10人。参加費3500円。問い合わせは卯立の工芸館=電話0778(43)7800。