焙煎店を開いた大浦さん夫婦

焙煎店を開いた大浦さん夫婦

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環境配慮の豆いかが 富山の大浦さん夫婦、コーヒー焙煎店開業

北日本新聞(2022年12月5日)

 富山市一番町に、環境に配慮したコーヒー豆を取り扱う焙煎(ばいせん)店「一番町珈琲」がオープンした。切り盛りするのは市内出身の大浦英朗(ひであき)さん(41)と妻でルーマニア出身の大浦・オアナ・マダリナさん(40)で、英朗さんは証券マンから脱サラして開業した。2人は地域活性化に貢献したいとして「老若男女問わず、ふらっと来てくれるような店にしたい」と話す。

 英朗さんは大手証券会社で18年間勤務した。この間、転勤で徳島や京都などを回り、5年前に古里に配属された。富山市中心部は中高校時代に登下校で通ったなじみのある場所。にぎわいの薄れた姿を目にして、自分なりに活性化に一役買いたいと、退社して夫婦で焙煎店を開くことにした。定年退職後に喫茶店開店を思い描いていたことも影響したという。

 2人は10月末から店を営む。営業の仕事だった前職と同様、商品についてとことん調べるのが英朗さんのスタイル。コーヒーについて勉強する中で出合ったのが「サステナブルコーヒー」だった。自然環境や人の生活を良好な状態に保つことを目指して生産・流通されていることを知った。少しでも社会貢献につながればと、7種類の豆を厳選してそろえ、日本サステナブルコーヒー協会員にもなった。

 店は大通りに面したビルの一室にある。こぢんまりした空間には焙煎機やコーヒー豆の並ぶ棚があり、テイクアウトでもコーヒーを提供する。対面販売にこだわり、インターネットでは取り扱っていない。近くであれば可能な限り配達する。英朗さんは「ゆっくりとしたペースでも、サステナブルコーヒーが富山に浸透したらうれしい」、マダリナさんは「お客さんと一緒に店をつくっていきたい」と笑顔を見せた。

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