4年ぶりの開催が決まった町の一大イベント「つがわ狐の嫁入り行列」=2019年5月、阿賀町津川

4年ぶりの開催が決まった町の一大イベント「つがわ狐の嫁入り行列」=2019年5月、阿賀町津川

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阿賀町「つがわ狐の嫁入り行列」、4年ぶりの開催決定

新潟日報(2023年2月6日)

 新潟県阿賀町の一大行事「つがわ狐(きつね)の嫁入り行列」が、4年ぶりに開かれることが決まった。町は日程を例年の5月3日から10月ごろに変更する案を示している。関係者は「ようやく再開にこぎ着けた」と安堵(あんど)し、町の活性化に弾みを付けようと意気込んでいる。

 1月30日に実行委員会が町内で開かれ、大まかなスケジュール案が示された。

 嫁入り行列は麒麟山の狐火伝説をモチーフとし、1990年に始まった。狐に扮(ふん)した花嫁がお供を引き連れて中心街を練り歩き、花婿と結婚の儀を執り行う催しで、約4万人の観光客が訪れていた。

 ところが、近年は2019年に開催したのを最後に、新型コロナウイルスの感染拡大防止などのため、3年連続で中止に。行事の存続が危ぶまれる中、実行委事務局を務める阿賀町まちづくり観光課や、行列に長年携わってきた関係者らが、新たな開催方法を視野に入れて協議を重ねていた。

 実行委には商工観光関係者ら約20人が出席。今年の開催日程について、嫁入り行列を10月ごろに変更し、行列本番までに関連の催しを企画する案が示された。町によると、通年での誘客を図ると同時に、行列の参加者や運営ボランティアの確保につなげる狙いだという。

 案によると、町は通年イベント化を目指しており、3月に花嫁と花婿の公募を始め、5月3日の公開オーディションを企画。7月上旬には、有志が制作した狐の台輪を展示するコンテストを予定する。詳細な日程は関係者との検討を経て、2月中にも決定する見込みだ。

 これまで30回の歴史を刻んできた嫁入り行列だが、近年は裏方を含めた人手不足も課題となっており、若い世代へのノウハウの継承が急がれる。町まちづくり観光課の五十嵐伸二課長は「通年でイベントを開催することで、少しでも多くの方に足を運んでもらい、行列に興味を持ってもらいたい」と、新たな人材獲得に期待する。

 実行委員会長を務める神田一秋町長は「4年ぶりの実施が決まり、大変喜ばしい。従来と異なる形になっても、力を合わせて成功させたい」と述べた。

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